5日目−8月5日（火）− | ||||||||||||||||||||||||||||||
起床蒸し暑い上に蚊が多く、寝心地は最悪であった。
テント張れただけでもましか[5:32] 
[6:46]
鶴林寺へ寺を出てしばらく走ったあたりで、犬の散歩をしているおっちゃんに会った。鶴林寺への道は こっちでいいんですよね、と自信満々で確認すると、全然違うと言われた。危ないところだった。 犬の名前はプリンちゃんというらしく、やたら吠えるうちの犬とは似ても似つかない御令嬢だった。 驚いた事に、おっちゃんは元自転車屋店主で、さらに驚いたことに、苗字が小川だという。 僕も小川ですと言うと彼も驚いたようで、「シャワーでも浴びるかい」とまで言ってくれたが、 なぜか断ってしまった。急ぐ旅でもないのに無下にお接待を断るなんて、悪い事をした。 おっちゃんにお礼を言って、教えてもらった方向に向かって走り出す。
住宅地を抜けると[7:24] 
山が見えてきた[7:32] そして山のふもとに到着した。 
うーん･･･[7:53] 自転車から降りて車道を登っていると、昨夕にお寺であったお兄さんが後ろから来て、隣に並んだ。 彼は自転車に跨っていた。どうやら漕いで登るつもるらしい。だが変速は一番軽いのを使用している らしく、スピードは歩くのより少し速いくらいだ。頑張って下さいねーと去る背中に声をかけた。 僕も頑張ろう。 
中央の白い人がお兄さん[7:58] 長い山登りそういえば、距離はどのくらいだったっけ。一旦止まって地図で確認してみると、大体五キロくらい 登ればいいらしい。うーん、でもまあ、登れない距離でもないだろう。まだ朝だし。と軽い気持ちで のんびり足を動かす。でも五キロくらいで阿波最大の難関だなんて、結構大したことないんじゃないの？ なんて事すら考えていたが、そんな甘い考えは登山開始5分で音を立てて崩れ去った。
ドドン[8:00] 
日焼けがひどいことになってた。[8:17] 
それで隠れてるつもりか[8:18] 
ちょっと休憩[8:31] 頑張り自転車にはサイクルコンピューターという、走っている自転車の速度だとか走った距離だとかを計算して 画面上に表示してくれる機械がハンドル上に取り付けてあるんだけど、大体時速4キロ以上のスピードで 走らないと、機械がうまく速度を計測してくれない。だからのんびりと自転車を押しての山登りは、 どれだけ歩いても画面上では、停まっていることになるのだ。そしてその間歩いた距離は1mも認識してくれない。
歩いてるのに計ってくれない ゴミが多い山には、ゴミが多かった。
ドデーン[8:43] 山登り再開ひたすら登る。
広いテニスコートみたい[8:46] 
ピクミンが乗ってそうな木[8:49] 
結構登ったなあ[8:59] 
山門付近に到着[9:28] 思わぬプレゼントさて参拝だと自転車から降りて山門へ行こうとすると、車で来たらしい年配の夫婦に出会った。 「自転車押して登るのは大変だったでしょ」と労われ、「そうなんですよ、大変だったんですよ」と 調子に乗る。と、おばちゃんの方が車へと引き返し、何かを持って戻ってきた。はいこれ、と渡されたのは、３つの小さなプチトマトと、オレンジの缶ジュースであった。 お礼を言ってトマトを食べ、ジュースを飲む。おいしい！ちょうどこの酸味が欲しかったんだ。 
ありがとうおっちゃんおばちゃん[9:32] 
[9:34]
む･･･[9:37] 水を汲もうそういえばボトルの水がほとんど尽きかけていたんだっけ。人がいるんだ、水くらい補充できるだろうと 納経所で水を汲める場所を聞いてみる。すると「手前にある黄色い建物の脇に水道があるから、それを 使うといい」とのこと。早速行って水を汲む。
立派な本堂[9:41] 「ここの水って飲めるんですか？」 「うちのは飲めないから、他で汲んだ方がいいですよ」 その場でボトルのキャップを空け、水を全部捨てた。 21番へ納経を終え、お寺を出て自転車のあるところまで戻る。登ってきた道を少し下ると、 「ロープウェー：→」という看板があった。ここからいくらか走った先にはロープウェーの乗り場があり、 それに乗ればなんと次の21番のお寺まで直通で行けてしまうらしい。 ロープウェー！何と素敵な響きだろう。まだ見ぬ乗り物に想いを馳せ、意気揚々と出発した。
山が連なる[10:02] 
きれいで[10:09] 
でかい[10:15] 
ロックだなー[10:33] 
川もいいけど森もいい[10:37] お寺を出てから約30分後、ロープウェー乗り場に到着した。 
あの箱に乗ります[10:41] 
チケット売り場[10:49] 
お土産も売ってる[10:50] 
差額のおかげでトッポが買えた[10:52] 
でかっ[10:58] 
思ったより速い速度で進む[11:01] 
「見ろ、森がブロッコリーのようだ」[11:01] 
孫にでもなった気分[11:02] 
さらば[11:03] 
背中で語る相棒[11:04] お参り
[11:55]
これだけ太ければ東大だって受かりそう[11:19] 
龍の彫刻がすごい[11:22] 
階段もすごい[11:24] 
大吉だ[11:30] 
オンマウスでオシャレさん[11:35] 山を下る下り始めはとても走りやすかった。
満遍なく舗装が施されている[11:50] 更に困ったことに、道幅がとても狭い。少しでもハンドル操作を誤れば崖下まで転落してしまう。マリオカートの レインボーロードを実際に自転車で走ると想像していただければ分かりやすいかと思う。 マリオカートと唯一違う点は、転げ落ちた場合に釣り上げてくれる亀がいないということと、 リタイアもリセットもないということ。全神経を尖らせて下る。 しばらく走ると、しっかり舗装された道路に出た。どうやらグランプリは終わったようだ。 
走りやすい[12:24] 
[13:06]
試練の穴お寺を出てから1時間ほど経ったころ、トンネルが目の前に現われた。
路肩が狭い[14:19] 怖いけど行くしかない。行くしかないけど怖い。唾を飲み込み、腹をくくり、飛び込んだ。 トンネルに入って数秒は車が通らず、「このまま抜けさせて下さいお願いします」と神に祈ったところ、 「ダメー」と返事をするかのように何台もの車が横を走り抜ける。怖い。怖すぎる。 怖すぎて「あふっ」とか変な声が出た。 それでも何とかトンネルを抜ける事ができた。よかった･･･。 海に出る地図を見ると、どうやらもうトンネルはないようだ。その上もう少し走れば海に出るらしく、 その証拠にこんな看板が現われた。
海が近い証拠だ[14:52] 
すごい坂[14:54] 全力疾走の興奮冷めやらぬうちに、さらなる興奮が僕を襲った。 
あれは･･･[14:59] 
海だ！！[15:02] 
うおおおお[16:26] 満足したところで海から上がり、シャワーを浴びてテントに戻り、服を着る。臭くて着たくないけど着る。 
着ないやつは干しとく[16:53] が、ぼうっと海を眺めていたら、次第に「布団で寝てえな･･･」という欲望が湧き出てきて、気が付いたら せっかく張ったテントを畳んで地図で民宿を探し始めていた。そして何件かに電話をかけて値段の相場を計り、 条件と掛け合わせて良さそうだと思った、比較的近くに立地している一軒の民宿に行ってみる。 行ってみて驚いた。民宿というよりは旅館と呼ぶのが相応しいほど立派なお屋敷で、電話では4000円と 言っていたが、40000円の間違いなんじゃ？と疑うほどに豪華な趣を放っていた。女将さんに 「よろしくお願いします」と挨拶し、部屋に案内される。部屋に荷物を置き、風呂に入り、洗濯機で 汗まみれの服を洗わせていただき、部屋でのんびりと過ごす。 
兜が置いてある[18:45] 
ひつまぶしと烏龍茶[19:36] 作業が終わり、ラジオを録って布団に入る。 一日の走行データ
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